引越しでギターを搬送するときの梱包方法

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ギターの配送をしてくれる引越し業者&ギター・ベースの梱包方法

ギター

 

趣味や仕事でギター・ベースを所持している場合、引越し時の楽器の扱いは悩みの一つです。
「楽器を安全に運んでくれる引越し業者はどこ?」と、頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。

 

結論から言うと、同じ県内の引越しで、楽器が一本だけなら車や公共交通機関を使って自分で運ぶのが最善です。これが一番安心です。

 

しかし、県外への引越しや楽器が複数ある場合は引越し業者や宅配業者を使わざるを得なくなります。

 

この記事を書いている私は、関東から北海道までの長距離引越しでギター&ベースを合計5本引越し業者に依頼し、楽器に一切故障・事故などなく配送してもらえました。

 

楽器の本数が1本だけの場合や、引越しではなく楽器を相手に送りたいだけの方の場合、安く安全に楽器を移動させる方法はいくつかあります。

 

この記事では、楽器の搬送・発送・引越しに関する情報と、経験談をレポートしていきます。

 

移動する距離・移動本数から考える

ギターケース

 

まず、運びたいギター・ベースの本数を把握します。
その次に移動距離・ハードケースなのかソフトケースなのか、ご自身の状況を把握して配送方法を選定していくのが最初のステップです。

 

移動本数が1本だけの場合

1本だけなら話は早いです。
関東圏内・関東から新幹線・飛行機で行ける地域なら、自分が移動する際に一緒に持っていくのが一番安全です。
ビンテージのギターや、壊れてしまっては取り返しがつかない楽器の場合は、運ぶ労力があっても自分で運ぶのが一番おすすめ。
大きめのハードケースの場合はかなり苦労しますが、新幹線なら座席で抱えて移動する形になります。

 

また、飛行機に乗らなければ行けない地域へ移動する場合は、JALやANAであれば、対応が良い係員の場合は荷物を預ける際にエアキャップを巻いて積み込んでくれることもありました。
航空会社の規約には毎回そのような対応をしてくれるとは明記されていないので、確実ではありません。
ですが、荷物を預ける際に「楽器」ということを伝えると比較的配慮して運んでくれる印象があります。

 

まとめると、1本だけなら自分で運ぶのが一番安全。ということです。
「都合上、自分で運べない」という場合は、クロネコヤマトのヤマト便か宅急便で発送する形が最善です。
宅配業者を使って配送してもらう場合の詳細はこちらで解説しています。

 

>> クロネコヤマトでの配送について

 

移動本数が2本以上で、移動距離が200キロ以下の場合

移動するギター・ベースの本数が2本以上の場合も、移動距離によっておすすめできる方法は異なります。

 

移動距離100Km程度など、自分で車を運転できる場合はレンタカー、車を持っている場合は自家用車で運ぶのが◎

 

車を持っていない場合は、配送・引越し業者の「赤帽」に依頼するのがおすすめ。

 

赤帽は軽トラックでの運送で、楽器数本程度ならラクラク積めます。
助手席に同乗させてもらうことも可能な場合が多いので、搬出・搬入・移動中も自分の目から離れないことも安心できるポイントです。

 

価格は、移動距離によって異なります。

 

赤帽の運送料金は、移動距離と積込み時間によって決まってきます。

 

移動料金・移動距離加算料金 その他の費用
20kmまで 4,950円 積み込み・荷降ろし時間15分に付き550円
21km〜50kmまで 20km以降1kmにつき220円が加算
51km〜100kmまで 50km以降1kmにつき165円が加算
101km〜150Kmまで 101km以降1kmにつき132円が加算

 

例えば、東京都渋谷から群馬県高崎市への約131kmの移動の場合

積み込み時間費用(15分で完了した場合) 550円
移動1km〜20Kmまで 4,950円
20km〜50kmまで 6,600円
51km〜100kmまで 8,250円
101km〜31kmまで 3,960円
荷降ろし時間費用(15分で完了した場合) 550円
合計 24,860円

となります。

 

もちろん、100km以下の移動の場合はこれよりも安くなります。

 

楽器数本を運ぶために2万円ほどかかることを高く感じるか、安く感じるかは人それぞれですが、助手席への同乗が可能な場合は自分の移動費用も込みなのでお得とも言えます。

 

また、楽器以外にも家財道具が少量の場合は一緒に運ぶのも◎
積み込みを手伝う必要があったり、積み込み時間分の費用が加算されますが、どうせ運ぶなら赤帽での引越しを検討してもいいかもしれません。

 

楽器の本数が10本ほどある場合や、ソフトケースのまま搬送したいという場合で、移動距離が中距離程度であれば赤帽がおすすめです。

 

移動本数が2本以上、移動距離が200キロを超える場合

 

移動距離が200km以上になると、赤帽に依頼すると4万円以上かかるのでやや高額になります。

 

自家用車・レンタカーで運ぶ

運転免許を持っている場合、より安く安全に移動させるなら自家用車やレンタカーがおすすめ。

 

例えば、東京〜愛知県の移動なら300km程度なので、乗り捨て可能なレンタカーを借りれば、

  • レンタカー費用 29,920円(ニッポンレンタカーの乗り捨てプランの場合)
  • 高速料金 7,220円

合計4万円以下に済ませられます。

 

もちろん、自家用車なら高速料金代だけなので自家用車での搬送が一番安く安全です。

クロネコヤマトに依頼する

ヤマトはギターの配送もしてくれます。1個に付き30万円の保証も付帯するので、お金で解決できるのであれば依頼しても良いと判断できます。
お金を払っても復元が難しいビンテージ楽器はリスクもあります。

 

配送する荷物サイズの規定は下記の通り。

サービス規格 大きさ(縦・横・高さの合計) 重さ
宅急便 160cm 以内 25kg 以内
ヤマト便 200cm 以内※1 30kg 以内

【参考】クロネコヤマト「楽器(ギターなど)は、送れますか?」

 

料金は、重さ・配送先の住所によって異なりますが、東京から札幌まで配送した場合でも、重さ30キログラムまでであれば1個3,070円。
5本発送した場合でも約15,000円程度で収まるので安く済みます。

 

問題は安全性。本当に事故なく到着するかは届いてみないとわからないところもあります。
保証は付帯するとしても、なるべくなら何も故障がない方がいいですよね。

 

梱包の方法によって事故率は軽減できるので、やはりしっかり梱包するのが一番大事なポイントです。

 

ヤマトなどの運送業者に配送してもらう場合の梱包方法

引越し業者の女性

 

発送する際は、ハードケースであってもソフトケースであってもエアキャップ(プチプチ)は必須です。

 

ソフトケースの場合、ケースの外側にエアキャップを巻けば巻くほど楽器に与えるショックは軽減するので、1つの楽器に対して3重(3巻)くらいは使用します。

 

エアキャップは大量に使うので大きいサイズのエアキャップを購入するのがおすすめです。
配送費用以外に、梱包資材の費用がかかることも踏まえておきましょう。

 

 

エアキャップは縦のサイズが120センチのものを使えばギターもベースも十分巻けます。

 

まずソフトケースに入れる前に、ネック部分にエアキャップを適度に切り分けて巻きます。
本体とケースに隙間が生まれる場合は、ギター本体にエアキャップを一巻きするのもおすすめ。

 

ソフトケースにギターを入れたら、床にエアキャップを広げ、ソフトケースの横から巻いていきます。
この際、ギターの下部分にクッションが作れるように、下側に余白を作って巻くのがおすすめです。

 

ギターの横からエアキャップを巻いていき、三巻きほどすればOK。
あとは、上下の余っているエアキャップを折込み、ガムテープで固定します。

 

この後、ギターの持ち手部分に切り込みを入れ、持ち手をエアキャップの外に出るようにして、持ち手の部分にもエアキャップをすれば搬送する人も持ちやすくなります。

 

運ぶ人が持ちやすい処理をすることで事故も軽減するので、運ぶ人のことも考えるので結果的に安全な搬送に繋がります。

 

ハードケースの場合も、ケースと本体に余剰スペースがあるならエアキャップで埋める方がいいです。
輸送中の揺れで本体を傷つけない施策になります。

 

ハードケースの場合は、ギター発送用梱包ダンボールを使うのもおすすめ。

 

楽器用ダンボール

【画像引用】ギターやベースの送り方・梱包・発送方法・配送費は?【引越し時やメルカリ取引時に】 引越しアドバイザーズ

 

 

特に、島村楽器のエレキギター用・エレキベース用ダンボールはケース自体も守ってくれるので、ライブのときの搬出・搬入と変わらないとも言えます。
ダンボールに「取り扱い注意」と記載すれば、ヤマトさんも大手の引越し業者であれば、注意を払って扱ってくれるので大きな事故を避けられる可能性も高まります。

 

ギターが複数ある場合の長距離引越しはどこの業者がいい?

女性の引越しスタッフ

 

筆者の私が実際にギター・ベースを長距離引越しした際の体験談をレポートします。

 

発送元の住所は東京で、引越し先は札幌へ移動したときのことです。

 

ギター・ベースを合計5本所持しており、15万円から30万円ほどで購入したものがほとんどでした。
ビンテージものではないですが、鳴りが良いものも多かったので「とにかく事故だけは防ぎたい!」と、安全に運んでくれる引越し業者を探しはじめました。

 

色々なサイトで口コミや評判をチェックしても、楽器に関する情報は少なく、しかも、本州から北海道への海を超える移動について書いている人はほとんどいないの状況でした。

 

迷った挙げ句、2社に見積もりを依頼

悩んでいてもしょうがないということで、他の家財道具と一緒にギター・ベースを運んでもらった場合の見積もりを出してもらうことにしました。

 

以前も利用したことがあり、単身世帯であれば価格も安い印象があったことから、一社はアート引越センター。
もう一社は、業界最大手と言われているサカイ引越しセンターを選択。

 

まずはアートさんの見積もりの際、「とにかく楽器類を丁寧に安全に運んで欲しい」という要望を伝えると「ソフトケースでもエアキャップなどに包んで安全に運びます」との回答がありました。

 

本当はハードケースの方が安全なんですが...というニュアンスも感じましたが、ソフトケースでも運びます、とのこと。
繁忙期を避け、引越しの日程もアートさんの都合を優先して見積もりを出してもらったところ、予想していた相場よりも少しだけ安い価格の提示がありました。

 

「価格も悪くないし、楽器も安全に運ぶと言ってくれたからアートさんでいいかも?」と感じましたが、念の為即答を避け、サカイ引越しセンターの見積もりに進むことに。

 

また、事故があっても修理費用を保証してくれる、または同等品で補填してくれることも安心材料でした。

 

サカイ引越しセンターの見積もり

サカイ引越しセンターの営業担当の方に、アートの営業の方と同様の相談をしたところ、「ハードケースはエアキャップで巻いて頂いて、ソフトケースはなるべくダンボールなどに梱包して欲しいです」との回答。
確かに常識的な回答だと思ったのが本音です。
ただ、1本ずつダンボールに梱包すると1本あたり1,000円から2,000円の梱包資材の費用がかかるので、エアキャップで包むよりも費用は約3倍。少し躊躇してしまう感じです。

 

安全面の確実性の問題で、ソフトケースでの搬送は避けているのだと感じたので逆に安心感もありました。
見積もり額はアートさんと比べて1割ほど高かったのですが、交渉してみるとアートさんよりも安い金額が提示されました。

 

サカイさんの方が安くはなったけれど、梱包材の費用面、アートさんからはソフトケースでも慎重に運びます、という明言もあったので、結局はアート引越しセンターに依頼することとなりました。

 

引越し業者に依頼する際も、自分でエアキャップ包装するべき

エアキャップ

 

引越業者のスタッフさんは引越しのプロであっても楽器のプロではありません。

 

楽器の保管や搬送なら所有者の方が慣れているはずです。
アートの営業さんからは「エアキャップで包んで搬送します」と言って頂けていましたが、どの程度の包み方かが不明だったこともあったので、エアキャップで厳重に梱包することに。

 

トラックの種類にもよりますが5本以上の楽器の搬送を引越し業者に依頼すると、大体は楽器を重ね積みにされます。
縦で置かれると搬送中の衝撃で楽器が故障する可能性が高いので、横搬送にしてもらう方が良いですが、ソフトケースの重ね積みはやはり少し心配。

 

5本全てがソフトケースの場合は、1番下の楽器にはある程度の荷重がかかるので注意が必要です。
1本か2本だけでもギター専用ダンボールで梱包するか、これを機にハードケースを購入してしまうのも手です。

 

ギター・ベースをアート引越しセンターに頼んだ結果...

家財道具と一緒に、ギター・ベース5本を東京から北海道へ引越した結果、一本も故障することなく無事に到着しました。

 

今回の引越しを担当してくれたアートのスタッフさんが優秀だったことも、無事故だったことにつながっていると思います。
アート引越しセンターのすべてのスタッフさんが超敏腕ではないので、同様の条件で依頼しても事故が起きる可能性もあるとは思います。

 

ですが、今回のようなややハードルが高めの「ギターの長距離引越し」も、無事に完遂してもらえました。
アート引越しセンターさんの実力を体験できた気がします。

 

ですが、やはり自分自身でしっかりとエアキャップ包装をすることは重要です。

 

ギター・ベースの引越しで重要視しておくべきポイントを改めてまとめると

 

エアキャップ・専用ダンボールを使い、しっかり梱包する
丁寧に運んでくれる引越し業者を選ぶ
見積もり時に安全性についてちゃんと確認する。安全に運んでくれるという回答が得られなかった引越し業者には依頼しないのが吉

 

特に引越し業者選びは重要です。
質の低い引越し業者の場合は、「楽器を投げて搬送するスタッフもいる」という噂もあります。
こんな業者は論外。
安いからと言って安全性の低い業者に依頼しないことです。楽器が破損して、逆に高くつく可能性もあります。

 

まずはアート引越しセンターに相談するのが私のイチオシです。

 

まとめ

本数が少ない・近距離なら自分で運ぶ
1本だけなら遠方への移動でも自分で運ぶ
2本程度なら楽器用ダンボールに梱包してヤマトに依頼する
3〜4本程度で、移動距離300km程度ならレンタカーを借りて運ぶ
5本以上の搬送で100km程度の引越しなら「赤帽」に依頼するのも◎
5本以上の楽器と家財道具も運ぶ引越しなら、アート引越しセンターの見積もりを優先する

 

など、距離数と本数によって自分の条件に見合う方法を取るのがおすすめです。

 

特に、ビンテージの楽器は自分で運んだ方がいいです。お金では取り返しがつかないものもあるので、可能な限り自分で持って移動したり、車で運ぶようにしましょう!

 

 

 

 

 


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